株式会社オンワードコーポレートデザイン

1962年設立、ユニフォームやセールスプロモーション、空間づくりを通じた企業ブランディングを提案。
1,600社を超える企業の課題と向き合ってきたノウハウやオンワードグループのモノづくりの知見を武器に、あらゆる業界・業種の企業文化や取り巻く環境を捉え、「デザイン」の力で課題を解決する。
2023年にオンワードグループの店舗設計・施工を手掛けるオンワードクリエイティブセンターと経営統合し、オンワード商事株式会社から株式会社オンワードコーポレートデザインへ社名を変更。

サービス導入事例を積極的に発信し記事掲載数が1年で約2倍、記事が社員のやりがいに。
株式会社オンワードコーポレートデザイン
リソースデザイングループ イノベーションデザインDiv. サステナブル推進課 三島さま

社内報の発信をひとりでスタートし、
広報担当として社外にも自社の魅力を発信したいと経営陣に立候補


株式会社オンワードコーポレートデザイン コーポレートデザイングループ 総務人財課 三島さま

株式会社オンワードコーポレートデザイン コーポレートデザイングループ 総務人財課 三島さま

営業から採用担当に変わり、最初に手がけた広報業務が社内報でした。営業を担当していた頃、事業部や課にある良い情報が全社に共有されておらず、もったいないと感じていました。当時は社内に広報専任の担当者がいなかったため、ひとりプロジェクト的に人事の傍ら社内報に取り組んだのがはじまりですね。ただ、組織的な取り組みではなくあくまでも「社内の情報共有をスムーズにしたい」という気持ちで取り組んでいました。

また採用担当として業務に取り組む中、オンワードグループのアパレルブランド事業をイメージして応募したけれど、入社したら思っていたイメージと全く違うと言われてしまうことがよくありました。当社はBtoB企業ですから、新規開拓では大企業に営業することもありますが、この果敢な営業スタイルに衝撃を受けるといった事態ですね。確かに当時は学生に対して自社の魅力を伝える情報の発信が少ない状況はありました。

そこで、自社の取り組みを正確に伝え、魅力を知ってもらってから応募してもらうためには、自社をポジティブに扱ってくれる記事等の客観的な露出を増やすことが重要だと考えました。私は経営層に対し、本格的に広報を始めたいと願い出ました。ちょうど経営層も広報の必要性を感じていたタイミングだったため、まずは既存の人事業と兼務しながら「広報担当」として、広報・PR活動をスタートする運びとなりました。
■課題
・オンワードグループのアパレルのイメージが強く、自社のB2B事業への認知が低い実態
(認知不足により、営業時や採用プロセスにおいてミスマッチが発生することがあった)
・オンワードグループの中期経営計画として「法人ビジネス強化」が柱の一つであり、グループ会社との合併や社名変更を経て、新たに自社の強みを発信しリブランディングする必要があった

■主な取り組み
・クライアントと共同でプレス発表会を複数開催
・自社サービスの導入事例を積極的に発信
・メディアが好む新規性や社会性の要素として「アパレルDX」や「サステナブル施策」も発信
・経営陣との定期的なPR戦略会議を実施し、目標設定と振り返りを徹底
・社内向けの広報PR解説セミナーの実施

■成果
・認知の大幅な向上(メディア露出が1年で約2倍に増加)
・メディアリレーションの強化(直接連絡できる記者の数も2倍に増加)
・社内のマインドの変化(メディア掲載をきっかけに客観的に自社や事業を振り返れるようになり、仕事により誇りを持つ社員が増えた)
・経営陣が情報発信を重視し、全社への広報マインド啓発をトップ自ら訴求

攻めの広報で発表会を実現し露出に成功、社内のマインドが変わり始める


本格的に広報に取り組むことになったものの、いざ世の中に情報発信したいと思っても、当初は広報のいろはを知らなければ、広報と広告の違いもよくわかっておらず、「プレスリリースが記事になるってどういうこと?」という状態でした。そこで、当時親会社のオンワードホールディングスが導入していた「シプードの広報・PRの家庭教師」に広報のアドバイスをお願いすることになりました。
 
広報・PRの家庭教師の皆さんは最短ルートで正しいことを教えてくれるので、それがとても心強く、有難かったです。情報発信の切り口や発信ネタ集めの方法、当社の情報に興味を持ちそうな記者の調べ方も教えていただきました。当時は正直なところ、記事に記者の名前があることも意識したことはありませんでしたからとても助かりました。
 
また、BtoBは事例が命という言葉通り、BtoBならではの「サービス導入事例」を切り口とした広報ノウハウを徹底的に伝授いただきました。導入事例プレスリリースを作成する際の注意点として、導入先のクライアントに必要以上に気を遣い回りくどい表現になりがちですが、そうではなく、ストレートに「こういう目的でこういう成果が得られた」と書くのが良いと、具体的なアドバイスをいただき、直接プレスリリースに赤入れしていただきました。「こうすれば」の具体的な部分をしっかり伴走して教えてもらえるため、スピード感を維持して完成に辿り着けました。
 
サービス導入事例は、対外的なアピールにつながるだけでなく社員のモチベーション向上にもつながったことは想定外の効果です。特に、ANAさんとの取り組みを記者発表会を通じて広報したことで、全社に広報・PR理解が浸透し、貴重な機会となりました。
 
以前の当社であれば、社内での事例共有で終わってしまう取り組みでしたが、廃棄対象となった飛行機の座席カバーをルームシューズに生まれ変わらせる「共同アップサイクル」の取り組みで、「新規性・社会性の高さ」からこれはPRバリューが高く、世の中に発信する意義もあると判断し、広報の立場から強く共同での記者発表会開催を提案しました。その結果、狙い通り記者発表会に多くのメディアが参加し、テレビや新聞で多数取り上げられました。
 
番組や記事を見た当社の社員は「うちの会社がテレビに出てる、信じられない」と。でも、この成果から社員が変わった気がします。BtoBだから競合を意識して手の内を明かしたくない、特段目立つ必要はないというマインドが強かった社内が、番組や記事を通じて自分たちの取り組みが与える影響や、社会的意義あることを推進しているのだと理解し、より誇りを持てたのだと思います。おかげで事業部との距離感も以前より縮まり、その後の広報活動ではさらに連携できるようになりました。

オンライン広報サービスPRONE(プロネ)をフル活用、着実に記事を獲得


自分ひとりで広報・PR活動を自走化できるようになった後も、PRONEの機能はほぼ全て使用しています。特に「プレスリリース投稿」「PRMメディアリスト」「ネタ募集」「記者クラブ情報」はフル活用しており、ネタ募集はエントリーするだけでなく、募集している文章を読むだけで世の中が求めている情報がなんとなく掴めるため、常にウォッチしています。ネタ募集の切り口を元に、新たな自社オリジナルの広報企画を立案して実際に動き始めたりもしています。
 
広報担当は日々どれだけアンテナを高くはって「世の中や業界の流れ」を把握できるかが鍵だと思っていますが、その点、毎日のニュースチェックに加え、広く情報収集できる点も重宝しています。

PRMメディアリストで、記者と密な連携へ。記者公開情報もフル活用。今後はコンタクト履歴も活用


PRONEのPRMメディアリスト「メール開封率機能」は便利ですね。メール未開封の記者には改めてメールをするようにしたり、早々に読んでくださった記者には「どうでしたか?」と確認を入れたりしています。新しく記者と名刺交換すると、いつでもメールを送れるよう、すぐにリストに記者情報を登録しています。
 
またSNS情報や経歴、担当カテゴリーなどが入っている「記者公開情報」もよく見ています。掲載してもらいたい媒体や記者の調査は時間がかかりますが、自分が開拓できていない情報を知ることができるので重宝しています。現在、DMを送って繋がりを作っている最中で、発表会の開催案内などに活用する予定です。
 
「コンタクト履歴」については入力を始めたばかりですが、これも大切な機能だと思います。例えば広報人員が増えたり、異動、産休・育休で引き継ぎが発生しても、コンタクト履歴があれば記者とのやり取りがスムーズになりますから。一人広報だとついつい頭の中で管理して記録は後回しになりがちですが、コンタクト履歴があれば共有が確実になって安心です。

導入事例を中心に記事掲載数が1年で約2倍に増加。直接ご連絡できる記者の数も2倍に。


日々PRONEを活用することで記事掲載数は増加しています。特に力を入れている導入事例の広報活動での掲載実績が増えていて、1年で約2倍に増加しました。ちなみにデニーズさんのハッピーバッグ企画が日経MJに掲載されたのも、PRONE経由です。
 
・日経MJ 2024年5月23日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD142HZ0U4A510C2000000/
 
また、ドトールさんの制服リニューアルについても、今年のITmediaビジネスONLINEに取材いただき、さらにYahoo!JAPANの経済トピックスに入りました。反響が大きく、「あの記事見たんですよ、こういうことがやりたいと思いました」などのお声がけもありました。
 
・ITmediaビジネスONLINE 2024年4月23日
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2404/23/news028.html
 
PRMメディアリストを活用し直接ご連絡できる記者の数も2倍に増えました。PRONEを活用することで記者にコンスタントに連絡を取れるようになったことが、記事掲載数倍増の要因の1つであることは間違いないですね。

このように、広報活動の幅が広がったことももちろんですが、半年を振り返った時の一番の学びは、そもそもの広報の意義や考え方いう本質的な部分を学べたことだと思います。発信ネタの企画開発やリリース作成時にはメディアが求める「社会性、新規性」という軸を大事にすること、メディアとの関係性作りの重要性といった部分を、半年間の活動を通し自分自身で体感できました。もちろん反響が得られず課題を感じた施策もあります。ただ、そこで次どうしたらよいかを自分で考えられるだけの力がつきました。最近では、他社のリリースが記事化された時には「これはこの切り口が良かったから掲載されたのだな!」と記者目線での分析ができるようになりました。このような自分の成長は、シプードがまさにセミナーで熱く語っていた「再現性のある広報活動力」が身についた結果だと言えます。

ウィンウィンの関係構築の次は、顧客から選ばれるための提供価値の1つに


最近はクライアントからもリニューアルした制服を積極的に発信したいといったご要望をいただくことが増えました。そこで、営業担当に同行してPR成功事例の紹介をし、PR視点で現場をサポートすることにも力をいれています。
 
先日は営業で学校に訪問したのですが、学生の皆さんの前で当社が担当した制服がテレビに取り上げられた様子を紹介して、この学校の制服プロジェクトもこんなふうに出たらいいですよね、これができます、テレビ出たいですよね」とプレゼンして盛り上げてきました(笑)。導入事例が取り上げられることでクライアントも喜んでくれる、攻めの広報・PR活動の提案によってクライアントとウィンウィンの関係が構築できています。
 
このように、私たちの場合リードに直結するのではなく、それを持って営業訪問をしたり、お客さまが見て安心される・意欲的になっていただけるという意味で、当社の広報活動は採用活動にとどまらず営業の場面や多くの場面で良い影響を及ぼし、結果的に企業価値向上に寄与できていると思います。
 
クライアントとの事例を広報することで多くのメディアに記事で取り上げていただき認知度も向上しましたが、オンワードコーポレートデザイン単独の記事掲載は今後増やしていきたいところですね。当社では、年度末に必ず経営陣が揃った中で、広報・PRの一年の振り返りと次年度の戦略を議論する場を設けています。経営機能として引き続き広報・PRを強化していくものの、毎年経営からお題をもらい一年のテーマを決め、計画を実行していく流れです。

今後は「制服・空間づくりから会社のリブランディングを支援してくれる、さらに社内外に向けた発信まで伴走してくれる、そんな面白い会社があるらしい」という、広報活動も顧客への提供価値の1つとして推進していきたいと考えています。
株式会社オンワードコーポレートデザイン https://onward-cd.co.jp/
〒102-8115 東京都千代田区飯田橋二丁目10-10
事業内容
・ユニフォーム、セールスプロモーショングッズ、メンズウェア、ジュエリー、レディスウェア、
雑貨、健康関連商品の企画・生産・販売、催事販売会の開催・運営
・ブランディング業務、コンサルティング、広告の企画制作
・土木・建築工事の請負施工、店舗事務所のデザイン・空間利用およびディスプレイデザインに関するコンサルティング業務の受託

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